イタリアンが好き

イタリア料理を中心に、前菜、パスタ、ピッツァ、メイン料理のレシピと、プロのシェフが使うちょっとしたコツを書き綴るイタリアンシェフのブログ

イタリア料理の定番前菜‼︎ローズマリーを使った、鶏レバーペーストのレシピ

ciao‼︎

 

当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピの紹介と、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

今回の料理は、鶏レバーペーストです。

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ブルスケッタにして食べると、赤ワインとの相性もバッチリ。

イタリア料理定番の前菜です。

 

レバーが苦手な人も多いけど、今回紹介する鶏レバーペーストは、ハーブを使うレシピなので、苦手な人でも食べやすいレシピになっています。

 

ちなみに、レバーの栄養素は、鉄分、ビタミンA群、ビタミンB群、葉酸、ビオチン、亜鉛

含まれている栄養素はそれほど多くはないですが、レバーの特徴は、鉄分と、ビタミンA、Bの含有量が他の食材と比べてもトップクラスで高いと言われています。

 

ビタミンA、B群は不足している方が多く、1日に必要な摂取量を野菜などから摂ろうとすると、沢山の量が必要です。

しかレバーは1日僅か50g程度で必要なビタミンA、B、鉄分などの栄養補給ができます。

これだけ少ない量で豊富な栄養が含まれている食材は他にありません。

 

最近元気が無いなーと思う人や、貧血気味の人に積極的に食べてもらいたい食材の一つです。

そして、鶏レバーは値段も安いと言う事も魅力の一つですね。

 

 

それでは、材料と作り方です。

 

材料

・鶏レバー     100グラム

・ケッパー     10粒

・アンチョビーフィレ  3、4枚

ローズマリー  1枝分

・ニンニク(みじん切り)    1片

・EXバージンオリーブオイル  適量

・塩    適量

・黒胡椒   適量

 

準備

・レバーは下処理する。

ローズマリーは枝から葉をとって、細かくみじん切りにする。

 

作り方

1.フライパンにEXバージンオリーブオイル、ニンニクを入れて、火にかける。

 

2.ニンニクの香りがしてきたら、アンチョビー、ケッパーをフライパンに入れて香りを出す。

 

3.下処理した鶏レバーをフライパンに入れて炒める。

 

4.フライパンの向こう側半分に食材を寄せて、食材が無いところに少量EXバージンオリーブオイルを追加して、ローズマリーを入れて、ローズマリーの香りをオイルに移す。

 

5.ローズマリーの香りがしてきたら、木ベラなどで、鶏レバーを潰しながら炒める。

 

6.塩、黒胡椒で味を整える。

 

7.ミキサーにかけてペースト状にする。

(オリーブオイルで濃度を調節する。個人的には少し緩めの方が美味しいです。)

 

注意点はケッパー、アンチョビーの塩気があるので、その塩気を考慮して塩、黒胡椒を使うこと。

 

レバーは火を入れるとすぐに色が変わるので、火が入ったと思いがちですが、中まで火が入りにくいので、気をつけて下さい。

 

レバーペーストを食べるときに冷やしてバケットに塗って食べる事が多いと思います。

それでも充分美味しいですが、一手間かけて、ペーストを温めて、バケットに塗って食べるとペーストの食感も口当たり良くなりますし更に美味しくなりますよ。

 

仕上げにEXバージンオリーブオイルを回しかけて下さいね。

 

緩めに仕上げたトロッとした鶏レバーペーストと、バケットのカリッとした食感が、たまりません。

 

それでは、buon appetito‼︎

 

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記事を書いた人

古瀬要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランでシェフを務める。

その後、妻と二人で世界一周の旅に出る。

旅のテーマは“食と農業”  。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、9ヶ月目に妊娠が分かり帰国する。

旅を通して、色々な国で、働く人をみて感じた、日本人の様に仕事一辺倒にならずに、(日本の飲食業の勤務時間の長さは異常で、持続可能ではありません。)仕事も遊びも心から楽しみ、人生を謳歌するスタイルに共感する。

今は、自分らしく、「脱・日本の飲食業の常識」を胸に、持続可能な働き方を見つける為に日々奮闘中。

イタリア料理のコースの構成を詳しく書いてみた

ciao‼︎

 

当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

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多くの人がデートや、記念日などでイタリアンを食べに行くことも多いと思います。

 

イタリアンっておしゃれだし、フレンチの様に堅くなりすぎず、女性からの人気もあるし、デートの時のテッパンだと思ってます。

 

僕も、デートの時にイタリアンにはお世話になりました。

 

ただ、まだ料理の世界に入る前は、イタリアン=パスタ、ピッツァが全てだと思っていたので、イタリアンのお店に行っても、オーダーするのは、アラビアータやカルボナーラマルゲリータなど定番にドがつく、ド定番のメニューをオーダーする事が多かった様に思います。

 

でも、イタリア料理の世界に入って働く様になってみると、イタリア料理にはコースの構成があるという事を知りました。

 

今回は、コースの構成を分かりやすくまとめてみました。

 

コースの順番をザッと書くと、

1.Anti pasti

アンティパストと呼ばれる前菜。

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2.Primo piatti

プリモ・ピアットと呼ばれる、パスタ、ピッツァ、リゾット。

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3.Secondi piatti

セコンド・ピアットと呼ばれる肉や魚を使ったメイン料理。

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4.Cafe ・ Dolci

食後の、エスプレッソを代表するカフェそして、ドルチェという構成で出来ています。

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1.アンティパスト

 

アンティパストの中には、もちろんですが色々なメニューがありますが、その中でもほとんどのお店でメニューにあるのが、「アンティパストミスト」と呼ばれる、前菜の盛り合わせ。

お店の一押しのメニューが盛り合わせで提供されるのでお得感もありますよね。

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そしてアンティパストミストは、そのお店の方向性が見えると僕は思っています。

 

アンティパストミストの盛り方が、豪快で、お皿いっぱいに盛られているお店は、その後の、プリモ・ピアット、セコンド・ピアットと料理が続いて行きますが、どの料理もガッツリとした男前イタリアンって感じの方向性の料理になっている様な気がします。

 

一方、大きなお皿に前菜を少しずつ盛り付けて、あえて空間を創り出し、その空間を上手に演出する様なオシャレな盛り付けのお店は、その後に続く料理も、Instagramfacebookにアップしたくなる様な、キレイめの料理が多い様に思います。

 

僕、個人的には、男前イタリアンの様なガツンと、素材の味を活かしたイタリアンが好きですけどね。

 

 

2.プリモ・ピアット

 

「プリモ・ピアット」は「第一番目の皿」という意味があります。

このプリモ・ピアットの料理が、日本で人気のパスタやピッツァ、リゾットです。

もともと、イタリア料理は「la cucina povera」と言って、「貧しい庶民の料理」が根底にあります。

少ない材料でお腹がいっぱいになる工夫があって、代表的なものがこのプリモ・ピアットのパスタやピッツァ、リゾットです。

パスタなどが貧しい料理というわけではなく、メイン料理の前にパスタやピッツァを食べることにより、より値段の高いお肉や、魚の量を減らせます。

そんな工夫から生まれたのが、「プリモ・ピアット」になります。

 

3.セコンド・ピアット

 

「セコンド・ピアット」は「第二番目の皿」と言う意味があり、肉や、魚などのメイン料理になります。

お店独自の様々なメニューがありますが代表的なメニューだと、牛肉のタリアータ、赤ワイン煮込み、お魚だとアクアパッツァ等があります。

メイン料理は、そのお店の看板メニューになるものが多く、オーダーが入ると作り手は気合いの入る瞬間です。

 

4.Cafe.Dolci

「Cafe・Dolci」は料理を食べ終わった後に、日本人も「甘いものは別腹♪」と言う様に、イタリア人も大の甘い物好き。

エスプレッソにも、ティースプーン3杯程の砂糖を入れるし、ドルチェもビックリする程の甘さ。

でも、エスプレッソを飲んで、ドルチェを食べないと食事を済ますことはできません。

ドルチェは日本人に馴染みの深いところでいくと、ティラミスや、パンナコッタ、ジェラートなどがあります。

食後に、苦いエスプレッソと、甘いドルチェの組み合わせは最高です。

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イタリア料理のコースの構成はこの様な感じになっています。

 

デートなどでアンティパストから、2〜3品、もしくはアンティパストミスト。

プリモ・ピアットから、2〜3品

セコンド・ピアットから1〜2品。

そして、締めのカフェ、ドルチェとオーダーすると、「おっ!この人達はイタリア通だな。」とお店側の人達が、一目置く、上得意様の位置付けのお客様になるのではないかと思います。笑

 

ぜひ、デートの時には、スマートでカッコいいオーダーをしてみて下さいね。

 

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記事を書いた人

古瀬 要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランでシェフを務める。

その後、妻と二人で世界一周の旅に出る。

旅のテーマは“食と農業”  。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、9ヶ月目に妻の妊娠が分かり帰国する。

 

旅を通して、色々な国で、働く人をみて感じた、日本人の様に仕事一辺倒にならずに、(日本の飲食業の勤務時間の長さは異常で、持続可能ではありません。)仕事も遊びも心から楽しみ、人生を謳歌するスタイルに共感する。

今は、「脱・日本の飲食業の常識」を胸に、自分らしい持続可能な働き方を見つける為に日々奮闘中。

 

 

 

 

 

春にぴったりなイタリアンの前菜料理 生しらすのカラブリア風

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当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

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今回は、これからの暖かくなる季節に、キリッと冷やした白ワインと相性抜群の、簡単に出来て美味しい前菜(アンティパスト)のレシピを紹介します。

 

まず、カラブリア州の紹介ですが、イタリアの形はブーツで例えられますが、ブーツで例えるなら、つま先にあたる場所です。

 

そして、このカラブリアの人々は、「大の唐辛子好き🌶」とイタリア全土でも言われております。

唐辛子を効かせた料理は、大抵「カラブリア風」と呼ばれています。

 

イタリア本土の最南端に位置する場所なので、真夏は日本の夏のように暑くなります。

高温になると食材が傷みやすいので、傷みやすい食材の保存に唐辛子が使われるようになったのではと言われております。

 

そんな唐辛子がピリッと効いた料理です。

 

材料

・生シラス  200g

・唐辛子 適量

イタリアンパセリ 適量  

・EVオリーブオイル 適量

・レモンの皮 適量 

 

作り方

1.お皿に生シラスを乗せる。

 

2.EVオリーブオイルを、回しかける。

 

3.唐辛子を、手で揉みつぶすように粗めに細かくして生シラスの上に散らす。

 

4.レモンの皮をゼスターで摩り下ろして生シラスの上に散らす。

(摩り下ろす時に白い綿の部分が入ると苦味が出るので注意する。)

 

5.イタリアンパセリを粗くみじん切りにして生シラスの上に散らす。

 

 

生シラスの磯の香りと、オリーブオイルが相性ぴったりです。

そして、爽やかなレモンの香りと、味を引き締める唐辛子の辛さと、口の中に奥行きのある複雑な味が広がって、白ワインもぐいぐい進みますよ。

 

時間がない時も、手軽に作れて、白ワインに、ぴったりなので是非お試しください。

 

イタリア料理は、リストランテで食べるようなキレイで、大きなお皿に盛り付けてあるような豪華でオシャレな料理もありますが、本来は、肥沃な土地で育ってその場所で収穫した、新鮮で味の濃い野菜や、地中海で採れる鮮度の良い魚貝類を、あまり手を加えずシンプルに調理して、素材の味を活かしたものが本来のイタリア料理の形です。

 

今回紹介した生シラスのカラブリア風は、そんなイタリアらしい料理となっています。

 

それではBuon appetito♫

 

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記事を書いた人

古瀬要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランでシェフを務める。

その後、妻と長年の夢だった世界一周の旅に出る。旅のテーマは“食と農業”。

 各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、9ヶ月目に妊娠が分かり帰国する。

レストランでの修行時代に、朝から晩まで働き続ける持続可能ではない働き方に疑問を抱いていたので、僕達らしい持続可能な働き方をしよう。と導き出したのが、料理とマッサージ(嫁はマッサージを生業としている)を融合したゲストハウスを作る事。

今はその夢に向かって日々奮闘中。

 

食材は均等にカットするな⁉︎

ciao‼︎

 

 当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

今回は、イタリア料理ならではのちょっと変わった考え方を書き綴ります。

 

料理が苦手な主婦の方の心強い教えになってくれるとも思います。

 

 

食材は均等にカットしない

和食や、フレンチ、中華は食材を同じ大きさに切り揃える事が多いです。

その理由は一つは火の入り方が均等になって、同じ固さ、同じ食感にする為です。

もう一つは、大小が揃っていた方が見た目がキレイという事もあります。

 

でも、イタリア人は逆の発想で考えます。

食材を均等にカットせずに、大小不揃いに切ると、確かに均等に火が入らずに、火の入り方も微妙に違ってきます。

ズッキーニを例にして考えると厚くスライスしたものは同じ時間火にかけたとしても原型が残ります。

スライスに失敗して、ぺらぺらのものができる時もあります。

それはどうなるかというと、ピュレっぽくなります。

その中間の厚さのものは、中間の火の入り方になります。

 

そして、食べた時の食感は、芯が無くてクタクタに柔らかい部分、まだ芯が微かに残ってる部分、火がしっかり入らずに固い部分ができます。

それを口の中に入れると色んな食感が混ざり合い、口の中で色んな違いが生みだされます。

それを良しとするか、良しとしないのか。

良しとしたのがイタリア料理です。

 

もちろん、和食や、フレンチでも、あえて不揃いにカットする事もあるかと思います。

でも、イタリア料理は根底に不揃いで、大小様々な方が口の中に料理を運んだ時に色んなテクスチャーがあって美味しいよね。って考え方です。

 

僕はそんな、ある意味適当なイタリアらしい考え方が大好きです。

 

余談ですがイタリアでは、まな板もあまり使わず手で食材を持ったまま、手で持ちながら空中でカットする事も多いらしいです。

もちろん上手に均等にカットなんか出来るはずもありません。

でも、これがイタリア料理の美味しさの秘訣なんです。

 

料理はレシピ通りに、カッチリと、丁寧に、作るっていう発想を一旦脇に置いて、イタリア人らしく、ラテンのノリで、音楽でも聴きながら、ワイン片手に、適当にゆるく作ってみる事も必要だなと思わせてくれました。

 

イタリアンを作る時に、今まではきっちりと、みじん切りにしたり、スライスする時も厚さを切り揃えていたかもしれませんが、今日からはあまり気にせずに作ってみてくださいね。

それが美味しさの秘訣だから。

 

旦那さんや彼氏さんから、素材の大きさバラバラなんだけど…と突っ込まれたら、技術不足で、食材を均等に切り揃えられなかったのが理由だとしても「これがイタリアらしさなんだよー!」と、声を大にして言ってあげてください。笑

 

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記事を書いた人

古瀬 要 (ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランで2年間シェフを務める。

その後、妻と長年の夢だった世界一周の旅に出る。旅のテーマは“食と農業”  。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、9ヶ月目に妊娠が分かり帰国する。

レストランでの修行時代に、朝から晩まで働き続ける持続可能ではない働き方に疑問を抱いていたので、僕達らしい持続可能な働き方をしよう。と導き出したのが、料理とマッサージ(嫁はマッサージを生業としている)を融合したゲストハウスを作る事。

今はその夢に向かって日々奮闘中。

 

アサリのパスタ ボンゴレ・ビアンコのレシピ

ciao!

 

当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

今回は、アサリを使ったパスタの代表、「ボンゴレ・ビアンコ」です。

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本場イタリアではアサリというと、お高めの食材になるらしいです。

ですが日本だと、高級食材の部類には入らないので、来日したイタリア人はアサリのパスタを頼みたがるらしいです。

 

春になるとアサリも旬を迎えて、身もぷっくりと大きくなり、味も濃くなって美味しくなりますね。

 

まず、ボンゴレのパスタを美味しく味わうためには、やっぱりビアンコ(オイルベース)で食べるのが一番だと思います。

 

トマトソースを入れた、ボンゴレロッソもありますが、トマトの酸味や、甘味がアサリの味を邪魔してしまう気がします。


でも、たまにロッソも食べたくなりますけどね。

それでは、材料と作り方です。

 

材料(一人前)
・パスタ 100g
・砂抜きしたアサリ 10〜20粒
・EVオリーブオイル 適量
・ニンニク (みじん切り)1片
イタリアンパセリ 適量
・白ワイン 100cc

 

作り方
1.パスタを茹で始める。

 

2.フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れ弱火にかける。
*ニンニクにじっくりと火を入れるイメージで。

 

3.ニンニクの香りがしてきたら、砂抜きしたアサリを入れ、白ワインを入れて中火にし蓋をして3分程待つ。

 

4.アサリの口が全て開いたのを確認したら、火を消す。
*口が開いてから、火を入れ続けると身が縮んでしまいます。

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余談ですが、アサリとプチトマトも相性が良いです。プチトマトを入れる場合はプチトマトでマッキュアート(染みをつける)にするイメージで)

 

5.パスタを袋の表示時間よりも2分ほど早く鍋から取り出してフライパンに入れる。

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(直接トングで掴んでフライパンへ)

 

6.EVオリーブオイルを大さじ2、パスタの茹で汁をお玉一杯フライパンに入れて、火をつけて箸でグルグルと混ぜながらフライパンの中でパスタをアルデンテに仕上げる。

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(パスタをフライパンに入れた時は水分が多くてシャバシャバですが、この水分をパスタに吸わせてあげるイメージ)


*パスタが固いようなら、パスタの茹で汁を少しずつ加えながら調整して下さい。

 

7.火を消して、グルグルと箸で混ぜてパスタの温度を少し下げてから、お皿にパスタを先に盛り付け、上からアサリをランダムに乗せる。

 

8.細かく切ったイタリアンパセリを散らして、仕上げのEVオリーブオイルを回しかけて完成‼︎

 

 

魚介系のパスタを作る時のポイントは、魚介から出る出汁をパスタに吸わせてあげる事です。


フライパンの中で、アルデンテに仕上げるのは慣れるまで難しいですが、パスタがアサリの出汁を吸ってくれるので、美味しさが格段に上がりますよ。

 

隠し技として、カラスミをかけると、より味に深みが出て美味しくなります。

 

是非是非お試し下さいね。


それでは、Buon appetito♫

 

 

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記事を書いた人

古瀬 要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランでシェフを務める。

その後、妻と二人で世界一周の旅に出る。

旅のテーマは“食と農業”  。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、9ヶ月目に妻が妊娠をしているのが分かり帰国する。

 

旅を通して、色々な国で、働く人をみて感じた、日本人の様に仕事一辺倒にならずに、(日本の飲食業の勤務時間の長さは異常で、持続可能ではありません。)仕事も遊びも心から楽しみ、人生を謳歌するスタイルに共感する。

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娼婦風パスタ プッタネスカのレシピ・カンパーニャ州

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当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

 

 

今回はカンパーニャ州を代表するパスタ・プッタネスカのレシピの紹介です。

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プッタネスカを直訳すると「娼婦風パスタ」。
娼婦が客引きの為に使ったほど美味しいことからこの名前がついたと言われています。
イタリアらしい歴史を持つパスタです。

ケッパーの酸味、アンチョビーの塩気、唐辛子の辛味、トマトの酸味、オリーブが、混然一体となって絡み合って、シンプルだけど、また食べたくなる美味しさのパスタです。

 

賄いでもよく食べた思い出の味です。

それでは、材料と作り方です。

 

材料(一人前)
・パスタ 100g
・アンチョビーフィレ 3〜4枚
・グリーンオリーブ 4個
ブラックオリーブ 8個
・ケッパー 10粒
・トマトソース 50g
・ニンニク (みじん切り)10g
・唐辛子(種を取り除く) 1本
・EVオリーブオイル 適量
イタリアンパセリ 適量

 

 

作り方

1.パスタを茹で始める。 

 

2.フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れて、弱火にかける。

 

3.ニンニクの香りがして来たら、アンチョビー、唐辛子を入れる。アンチョビーを潰しながら炒める。
*アンチョビーにしっかり火を入れないと生臭さが残ります。

 

4.ケッパー、オリーブ、イタリアンパセリを入れてオイルに香りを移してから、トマトソースを入れる。

 

5.中火で2〜3分煮てオイルとトマトソースを分離させる。分離したら火を止める。
*トマトソースをしっかり煮詰めることで、トマトの酸味がまろやかになり、水分も蒸発して味が凝縮する。

 

6.茹で上がったパスタをフライパンに入れて、温度を下げるように箸で30秒程グルグルと混ぜる。

温度を下げる方法が分からない方は下記の記事の中に詳しく書いてあります。 

イタリアンシェフが教える、自宅でパスタを美味しく作る6つのポイント! - イタリアンが好き

 

7.器にパスタを盛りイタリアンパセリを散らしてEVオリーブオイルを回しかけて完成‼︎

 

ポイントは、アンチョビーにしっかりと火を入れる事で、生臭さを消す事と、トマトソースを入れすぎない事。

トマトソースを入れすぎると、パスタの小麦の香り、味が楽しめないのと、ケッパーやオリーブの繊細な味が分からなくなってしまうので、トマトソースは控えめに入れましょう。

 

 

それでは、Buon appetito‼︎

 

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記事を書いた人

古瀬 要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランでシェフを務める。

その後、妻と長年の夢だった世界一周の旅に出る。旅のテーマは“食と農業” 。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。旅は順調に進むも、9ヶ月目に妊娠が分かり帰国する。

レストランでの修行時代に、朝から晩まで働き続ける持続可能ではない働き方に疑問を抱いていたので、僕達らしい持続可能な働き方をしよう。と導き出したのが、料理とマッサージ(嫁はマッサージを生業としている)を融合したゲストハウスを作る事。

今はその夢に向かって日々奮闘中。

イタリアンシェフが教える、自宅でパスタを美味しく作る6つのポイント!

ciao‼︎

 

当ブログは、イタリア料理のアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェのレシピと、プロのシェフが使う、料理を美味しくする一手間、考え方、技法などを紹介するブログです。

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お客様からの声で圧倒的に多いのが、「お店で食べるような美味しいパスタを作れるようになりたい!」という、声です。

 

レシピ本や、ネットに作り方は書いてあるけど、実際使ってみるけどなんか違うんだよなー。という経験をした事がある人も多いはず…。

 

でも、いくつかのポイントを抑えれば彼氏のハートを鷲掴みにするような美味しいパスタが作れます‼︎

 

そこで、今回は自宅でパスタを美味しく作る為の6つのポイントをお伝えします。

 

1.オリーブオイルを豪快に使う。

レシピ本や、クックパットなどで、レシピを見て作る方が多いと思いますが、オリーブオイルの量が少ないと思います。


ちなみに僕は、一人前のパスタを作る時に、最初にフライパンに入れるオリーブオイルの量は大さじ3〜4くらい入れます。


オリーブオイルは、イタリア料理の命なのでケチらずに豪快に使いましょう。
そしてオリーブオイルは酸化するのも早いです。

高価なものだから少しずつ使いたい気持ちも分かりますが、せっかくの鮮度の高いオリーブオイルがどんどんと酸化によって劣化してしまうのも勿体無いです。

 

 

2.ニンニクにじっくりと火を入れる。

フライパンにオリーブオイルを入れて、ニンニクを入れます。その時にいきなり強火で火を入れてしまうと、表面だけ焦げて、中は生焼けになってしまって焦げた臭いとニンニン特有の嫌な味がします。
なので、弱火でじっくりと、ニンニクの中までしっかりと火を入れるのを意識しましょう。
見極めは、ニンニクの回りから出る泡が小さくなってきたら、中まで火が入った合図です。

 

 

3.食材の味をオイルに移す。                        
パスタの種類によって、アサリやエビなどの魚介が入ったり、パンチェッタや牛肉などの肉が入ったり、プチトマトやズッキーニなどの野菜が入ったりと、色々なバリエーションがありますが、火の通りにくいものからフライパンに入れていき、その時に、しっかりとオイルに食材の香りを移していくイメージで、焦らずにじっくりと火を入れてあげましょう。
手を、団扇がわりにして自分の方へ扇いであげて、食材の香りがして来たら良い頃合いです。

 

 

4.茹でるお湯に対して塩は20%!
一般的にはお湯の量に対して、塩を入れる量は10%と言われていますが、これだとパスタに微かにしか塩味が入りません。
ソースと絡めた時に、パスタがソースに負けてしまいます。
パスタにしっかりと塩を効かせてあげると、ソースと絡めた時にバランスの良い味になります。
20%の量の塩を実際お湯の中に入れてみると、「こんなに入れるの⁉︎」と思うかもしれませんが、騙されたと思って試してみて下さい。

 


5.パスタをざるにあげて、お湯をきらない。
お家で作る時に、ほとんどの人がしてしまう行為だと思いますが、オススメしません。
何故かというと、お湯をしっかりきってからフライパンに入れると、完成時に水分が足らずに艶がなくてパサパサした状態の見た目も美味しくなさそうなパスタになります。
では、どうすれば良いのかと言うと、茹でている鍋から直接トングでパスタを掴み、水分がついたままのパスタをフライパンに入れてあげるだけです。とても簡単です。
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(鍋から直接トングで掴みます。)


ちなみに茹で汁には、パスタから出たタンパク質や、小麦の香りが残っているので、お店では「パスタブロード」と呼び、パスタの仕上げに少量入れたり、リゾットにも使用します。

 

 

6.熱々で提供しない。
パスタは本来、パスタの小麦の香りを感じて、味わうもの。
ただ、熱々だとはっきり言って味が分かりません。

なので茹で上がったパスタをフライパンに入れて、火をつけて、ソースが絡まったらお皿に盛り付ける。その前に、30〜40秒程フライパンの中で箸やトングを使いグルグル回しながら、パスタの温度を下げます。
そうすると、湯気も少し収まり、温度が下がる事によりオイルが麺をコーティングして、艶が出てきます。
見た目にも美味しそうになります。食べ頃の合図です。

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(菜箸やトングでグルグルと回しながら温度を下げる。)

 

余談ですが、お店によってはフライパンではなくて、ボウルの中でソースと絡めて温度を下げていくシェフもいます。
それだけ、熱々だと味が分からないという事ですね。

 


以上お家でパスタを作る時の6つのポイントでした。

 

料理を美味しくするのは、ちょっとしたコツです。

ぜひ、お試しくださいね。

 

作ってみたけどうまく作れなかったと言う方はコメント欄にご連絡下さいませ。

 

 

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記事を書いた人

古瀬 要(ふるせ かなめ)

 

湘南のイタリアンレストランで2年間シェフを務める。

その後、妻と長年の夢だった世界一周の旅に出る。旅のテーマは“食と農業”  。

各国でCooking Schoolに通い、Farm Stayを経験する。

旅は順調に進むも、出発してから9ヶ月目に妊娠が分かり帰国する。

レストランでの修行時代に、朝から晩まで働き続ける持続可能ではない働き方に疑問を抱いていたので、僕達らしい持続可能な働き方をしよう。と導き出したのが、料理とマッサージ(嫁はマッサージを生業としている)を融合したゲストハウスを作る事。

今はその夢に向かって日々奮闘中。